一人1台からビジネス参入できる要件の緩さも手伝って、2019年においても介護タクシー開業者は緩やかな右肩上がりを明示しています。
開業セッションを受けられた方のすべてが〝今までにビジネスをやったことがない〟方でした。
個人ビジネスを立ち上げたものの、集客のための販促ツール(名刺・リーフレット)を自分で作ったことのない方が大半ではないでしょうか。
- 苦手な分野はお金を払って販促のプロに任せる
- 名刺・チラシよりも商品のクオリティや人脈づくりが大事だ
- 屋号・連絡先・料金表させ載せればそれでOK
- こだわらなくても仕事は途切れてない
という方はスルーしていただいて結構なのですが(笑)、仕事に結びつけるための名刺・リーフレットを自分の力で作ってみたい…!という意欲のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
なお、A4チラシではなくリーフレットを推す理由は「手のひらサイズに折りたたまれて情報量もつめこめる」からです。
※過去には新聞折り込み・ポスティングもやりました
ただ、今回述べるリーフレットを作れるようになると、必然的にA4チラシ作りにも応用が効くようになっています。
介護タクシーという言葉や車を聞いたことも見たこともない、見込み客の心を揺り動かして電話問い合わせしてみたくなる仕掛けがあちこちにあるので。
この記事では名刺づくりにフォーカスして述べていますので、参考にしてみてください。
介護タクシー集客のための名刺(おもて)はこう作る
いままで数々の同業者名刺を拝見してきましたが、
屋号・代表者名・電話番号だけを表紙に『安心・安全・まごころでサポートします』というテンプレキャッチコピーや、裏面には「初乗り¥〇〇円 〇〇〇㍍進むごとに¥〇〇加算 / 乗降介助¥500」という料金表を表示するだけの味気ない名刺…という印象です。
厚紙を名刺サイズに切り取ったような低コストの匂いがプンプンするものと
何時もみているような決まりきったPR文句の名刺に誰が興味を示すのでしょうか。
ひと手間・ふた手間かけることであなただけのオリジナル名刺が誕生しますよ。
キャッチコピーで見込み客の意識を引き付けろ
まず、あなたのことをなーーーーーんにも知らない方・あなたがやっているビジネスの情報を1ミリも知らない方に「ほうほう…!!」と足を立ち止まらせるには、
- 誰に向けた(誰が利用できる)
- どんな問題を解決できる
- どんなサービスのカタチなのか
のエッセンスが凝縮されたキャッチコピーを作らないといけません。
私の場合、そのコピーが【外出先バリアのお困りを解決する障がい者専門タクシーです】となりました。※27文字
いま振り返ってみれば、『外出先バリアを解決する障がい者専門タクシー』でも良かったなと悔しい思いです(笑)※21文字
PR本質は損なわずに無駄(文字)をそぎ落とす…はコピー界の基本ですからね。
もう一度繰り返しますが、
- 誰のための
- 何の問題を解決できる
- どんなサービスのカタチなのか
それぞれの項目に沿ったキーワードを、A4用紙とペンをもって、100個のキーワードをひねり出してみましょう。
例えば、
誰のための→高齢者 車椅子ユーザー 障がい者 視覚障がい者 歩けない人
どんな問題解決→外出 移動 段差 階段 便利 凸凹 バリア 慣れない介助
どんなサービス→オーダーメイド観光 バリアフリー ユニバーサル サプライズ旅行…etc
指先と脳を連動させながらキーワードをしぼり出す……という所が重要です。
とにかく思いつくままに出しまくるのです。
一見関係のないような言葉でも、キーワードを並び替え・組み立ててみることでオリジナルな切り口のコピーが生まれるやもしれません。
ちなみに、キャッチコピーは25文字数で収めるのがベストでしょう。
縦5.5㌢×横9㌢という限られたスペースで、高齢者にも見やすいようにフォントサイズをできるだけ大きく明示するには文字数制限をもうける意識が大事なんだと思います。
介護タクシー経営者/乗務員の顔は惜しみなくさらけ出そう
介護タクシービジネスは経営者が乗務員(ドライバー)にもなるという場合がほとんどですから、顔写真や似顔絵イラストをおもてに表示して優しい雰囲気を伝えることが大事です。
※大きい声で言えませんが、実は、笑顔だと思い込んでいたバストアップの写真を名刺に載せて失笑をくらった苦い過去があります…(笑)
マツコ・デラックスのようなズバズバ物申す友人知人が身近にいれば、名刺掲載前に笑顔写真のチェックをしてもらったほうが絶対にいいです。
特に、感覚に長けた女性の視点をもらったほうがおススメですね。
どうしても顔写真掲載に抵抗がある…という方は似顔絵イラストを低料金で請け負ってくれるプロのイラストレーターに相談してみるのもありですね。
↓ ↓ ↓
顔写真/似顔絵イラストが全くない名刺と掲載されている名刺ではどちらが好感触を抱くかは言うまでもないことです。
また、ケアマネ・相談員との名刺交換の際、「すごい似てますねー、プププっ」という雑談に花を添えるきっかけにもなったりするのでおすすめです(笑)。
誰がサービス提供者か
誰が経営者なのか
介護タクシーという個人ビジネスでは、経営者自身がサービス提供を行いますので、その人柄が好印象を与えるものなのか?という客観的視点を忘れてはなりません。
見やすくハッキリとした連絡先を 連絡手段は2つ以上に
名刺をお渡しするかたは「これから介護タクシーを利用するかもしれない高齢者」も含まれています。
言わずもがな、高齢者の方々は文字が見にくい・文字が読みづらいという日常生活を送っています。そのような方々にストレスを与えるような〝小さすぎる・細い・見づらい〟フォントテキストでは頂けるはずだった予約も逃してしまうことになるでしょう。
黄色背景に太字黒色のゴシック体 は、見やすさで定評ある表現の1つです。この表現を使って携帯番号での問い合わせハードルを和らげています。「見にくい…!」というだけで売上機会損失を減らすことのないように。
また、電話よりもメールが使い慣れている見込み客もいらっしゃいます。そのような方に対しても日ごろ使い慣れている選択肢も合わせて提示することも重要です。
メール問い合わせだと「名前・住所・電話・依頼内容」のお客様リストが取れるので、むしろ、こちら側の活用を積極的にプッシュしたいところですが……IT活用に不慣れな高齢者と障害者へのメール活用は難しいものがあります。
似顔絵イラストの吹き出しにウェブサイトへ誘導するキーワード(サービス形態/営業所在地)を盛り込み、名刺右下にはウェブサイト専用のQRコードを設置して名刺では伝えきれなかった介護タクシーの情報を見てもらうように促しています。
介護タクシー集客のための名刺(うら)はこう作る
名刺裏には料金表を書かない方がいいと思っています。
なぜなら、「あなたがどんな問題を解決してくれるのか」がイメージとして浮かぶ分かりやすい言葉でPRすることが大事なのであって、
見込み客はあなたのサービス料金をまっさきに知りたいわけではないからです。
実は、私も開業当初は料金表を書いていました(苦笑
それがお客様目線であるから と思い込んでいたからです。
でも違うんですね。
どんな問題を解決してくれるサービスなのかをイメージとして認識できない事には、利用してみたいという気持ちすらも湧いてきません。
あっ、こういうサービスなら車いすのおじいちゃんに便利かも
と思ってもらって、はじめて「料金はいくらになるんだろう…??」と気になるわけです。
問い合わせしてもらってから、見積料金をはじき出せばいいですからね。
乗降介助〇〇〇円 サポート介助〇〇〇円
初乗り〇〇〇円 以後〇〇〇㍍進むごとに〇〇円加算
↑ ↑ ↑
これらは見込み客にとって非常にわかりづらい説明です。
介護タクシー事業者はお客様目線で丁寧に示しているつもりですが、専門用語が並べられているので見込み客にとって「何言ってんだかわからない」のです。
で、結局いくらになるんですか??
ケアマネにも相談員にも見込み客にもこのような反応をされることが多かったので、私は名刺/リーフレットにも料金表を示していません。
名刺裏面には、表面でPRしているキャッチコピーを分解して肉付けした言葉で介護タクシーの価値を伝えてみましょう。
介護タクシー集客につながりやすい名刺づくりのまとめ
誰のための・どんな問題を解決できる・どんなカタチのサービスなのか が分かりやすく伝わるキャッチコピーと、
誰がサービス提供者なのかを視覚的に伝える顔写真or似顔絵イラストと、
見やすくて2つ以上の問い合わせ先を示して、
お客様が日常で使用している言葉で介護タクシーサービスの価値を伝えてみる
これらのポイントに沿って貴方だけのオリジナル名刺づくりを頑張ってみてください。
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