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介護/福祉タクシーという儲からない?仕事に携わり続けるワケ

介護タクシ―経営
2023年10月リライト済の記事です

タクシー乗務員としていっさいの経験がなくても一人1台から「福祉輸送限定」ビジネスの許可が得られる介護/福祉タクシーは、同じく一人1台で営業できる個人タクシーよりも参入障壁が圧倒的に低いです。

個人タクシーは法人タクシー乗務員として10年間 無事故無違反を成し遂げることが最低条件で、やがて運行定年をむかえる先輩個人タクシーから「事業譲渡」を受けることでしか成れないと思わせるくらい、新規参入の壁を分厚くしていますからね。

しかし、そんな参入障壁の問題よりも、介護タクシーが儲からないといわれる最大の理由は

  • お客様が限定されていること
  • 限定されたお客様のタクシー外出が日常でない
  • 流しができない 介助しなければならない

これらが絡み合うビジネスモデルだからなんですね。

そもそも「儲かる」の定義って何?

ある税理士さんの言葉を借りれば「儲かる」はビジネスを仕組み化すること・「儲ける」は利益を上げるその状態のこと と説いています。広辞苑ではどのように説いているのでしょう?

もうか・る【儲かる】
1.思いがけない利益になる 儲けが得られる
2.得になる

広辞苑 無料検索より抜粋

思いがけない利益 というのが17年この業界に携わっている乗務員としても個人的にしっくりきました。なので、本記事ではこの概念に従ってお伝えしていきます。結論から言うと、びっくりするほどの利益は得られないけど顧客視点のマーケティングを学び続ければ10年は食べていける業種だと思っています。

まずは、介護タクシーと一般タクシーの違いからお伝えしていきましょう。

1)介護タクシー乗客が限定されている理由

一般タクシーの乗客は、乗務員のサポートを必要とせず自分の意思と脚でタクシーへ乗降できる健常者と、なんらかのサポートがあれば乗降できる高齢者/障がい者です。

介護タクシーの乗客は、乗務員のサポートがなければタクシーに乗降できない要支援/要介護の高齢者・障がい者です。

 

気づきましたか?

一般タクシーは健常者でも障がい者でも妊婦でも学生でも誰でも乗客対象です。

介護タクシーは見守り・付き添い・介助がなければ外出できない高齢者/障がい者/成人だけなのです。つまり、お客様の対象人数(母数)が圧倒的に違うんですね。

めんどくさいですが一般タクシーの乗客対象者と介護タクシーの乗客対象者の人数を調べてみました。

一般タクシー乗客対象者 人数

引用元:総務省 平成29年統計データ第2章 都道府県年齢3区分別人口(Excelデータ)

↓ ↓ ↓

平成29年 15歳~75歳以上 

12,8596千人

 

介護タクシー乗客対象者 人数

引用元:総務省 平成29年都道府県 要支援/要介護認定者数(Excelデータ)

↓ ↓ ↓

平成29年 全国要支援/要介護者 

6292千人

 

引用元:内閣府 平成28年 全国年齢階層別 身体障がい者/児の推移(図表1.2)より

↓ ↓ ↓

全国 身体障がい者/児(在宅・施設) 

→ 436万人

 

15歳くらいからタクシーも乗るだろうという判断からはじき出した一般タクシー乗客対象者1億2859万人のなかに、介護タクシー乗客対象者の要支援/要介護/身体障がい者の総数が1065万人。実に日本国民全体の8%しかお客様対象者でないことがわかります。

もちろん、この8%指標は各都道府県すべての地域にあてはまるものではなくて、都心部/地方の人口、そして、その地域で活動する介護タクシー事業者数によって増減はあります。しかし、健常者乗客にくらべて圧倒的に少ない対象乗客数…という指標を見過ごすことはできません。

まずは、この乗客対象者数の少なさを理解しつつ、介護タクシー乗客の外出が健常者に比べてさらにハードルが高く、日常的でない理由もお伝えします。

2)介護タクシー乗客の外出が〝日常的にならない〟理由

ただでさえタクシー運賃が高いといわれているのに、介助料金+機材レンタル料金が合わされば、電車やバスのように「毎日気軽に利用できる交通機関」とはなりませんよね。

また、障がい者らが外出先で不安を抱えている「段差・トイレ・階段・エレベーター・専用駐車場」が整っていないことや、今もって健常者からの心理的な差別がある、介助スキルが普遍化していない などなどの事情がからんで、気軽に外出したい観光したい、という気持ちにつながりにくいわけなんです。

また、福祉レンタカーや社会福祉協議会から無料レンタルできる車椅子車両の整備環境、自家用福祉車両の普及、ぶら下がりヘルパーによる自家用有償運送などの介護タクシーよりも格安で移動できる複数の選択肢が社会にあることも選ばれにくい理由の一つです。

これらは17年運行してきてお客様の気持ちを直接伺い、身を持って痛感している現実なんですね。

流し営業が認められない介護タクシー 介助しなければならない介護タクシー

見出し2で述べた、健常者からはお金を頂けない介護タクシーならではの限定性は、例えば、車いすユーザーを病院へ送り届けたあとお迎えコールがくるまでの待機時間(2~3時間)、お客様を積極的に獲得できないジレンマを抱えることもあります。

 

  • 病院の出入り口で手を挙げている高齢者や
  • ライブイベント会場外から自宅へ帰りたそうな成人や
  • ショッピングモール下で買い物袋を両手に抱えている主婦
  • 歩道でいますぐタクシーを求めている成人

などを受け入れられないので、一般タクシーに比べて空き時間中に戦略的に乗客を獲得することが難しくなります。

お客様対象範囲の狭さに加え 流し営業を認めない→乗務回数が稼げない

お客様ごとに異なる身体介助提供時間→乗務回数を稼ぐためのスケジューリングの難しさ

これらの要因がかさなり、介助料金を頂けたとしても乗務回数そのものが一般タクシーより少なくなるので稼ぐ難しさと日々向き合っているわけなんですね。

 

それでも介護タクシーを経営しつづけるワケとは

シンプルに経営が面白いし、精神的自由を得られて心はフリーだし、マーケティングを学べばしっかり食べていけるからです。

  • 運行/介助/接客
  • 営業
  • 広告
  • webサイト構築/情報発信
  • SNS
  • コンテンツ制作
  • 経理
  • 税務申告

これらの活動や作業を自分でやらねばなりません。介護タクシーが始めての起業だったので慣れるまでに相当苦労しました(笑)。ですが、オンラインサロン加入やコンサルティングを受けながら自己投資を加速させてマーケティングや税務を学んでいく中で、経営のコツが徐々につかめてきます。

ここが一番伝えたいことですが、外出先バリアに悩む障がい者高齢者らに自由度高いサポートを提供できる交通機関は介護タクシーだけなので、それ自体が大きな誇りなんですね。加えて「ありがとう、あなたのおかげで楽しかった・大切な人に会えた・笑顔になれた」という感謝の言葉を直接頂けるからこそ、このお仕事は心が満たされるんですね。

酔っぱらい乗客に絡まれずに遊びのような感覚で観光ガイドやサポートできることや人間関係に縛られずストレスフリーな経営ができるのも介護タクシーの価値です。

介護/福祉タクシー起業/開業を検討しているものの、なかなか一歩を踏み出せない方は何時でもご相談ください。

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