福祉/介護タクシービジネスを開業するときに非常に重要になのが車両選びです。
車両サイズが小さければ、重量100キロの電動車いすや特注型の車いすも車内スペースの制約を受けて乗車できなかったり、付き添い者人数までもが制限されて、家族水入らずの外出が厳しくなります。
かといって車いすユーザー4名同時乗車もOKな大型福祉車両を購入してみれば、
乗用車1台分の道路幅しかない住宅地へのアクセスが厳しくなったり、小回りの利かないデカい図体によって高さ制限のある商業施設やホテルへ入れないので、ピンポイント移送をあきらめなければなりません。


極論を言ってしまえば、介護タクシーを開業するならどのような場所にもスムーズにアクセス出来て・どのような車いすやストレッチャー移送にも対応出来る万能型・福祉車両選びが求められるわけなんですね。
そういったニーズにまんべんなく応えられるのが、2000㏄排気量のワンボックス型・福祉車両です。
タクシー車両購入にあたって、「車いすユーザー2名同時乗車OK・福祉車両の概念をぶち壊すカッコいい外観」を求めて辿り着いたのがこちら。
↓ ↓ ↓
こちらでした。
自分の顔が好きじゃないんで、あんまり晒したくないんですよね(苦笑)
しかしながら、クルマがかっちょよく写っているのはこれしかなかったんで仕方なくの公開。
前置き長くなりましたが、こちら↑80ヴォクシー福祉車両を購入して行ってきたカスタマイズをお伝えしてみようじゃないかというブログ。
どのカスタマイズも、
◆乗客にとっての快適性・安全性
◆ドライバーにとっての快適性・安全性
に焦点をあてて購入したものばかり。
あ、私のドライブテンションがアガるカスタムパーツも紹介してます(笑)
どちらも取り付けてみて良かったと思えるものばかりなのですが、メリットだけ伝えてもあんまり面白くないので、「もう少しこうすれば快適なのに/良くなるだろうな」という介護タクシードライバーならではのツッコミもあわせて行ってみようじゃないかと。
福祉車両カスタマイズのレビュー記事はほとんど見当たらないので、今回の記事が参考になれば嬉しいですね。
- 80ヴォクシー専用【モデリスタ ステッパルS】スライドドア連動型補助ステップでタクシー乗降がラクに
- 80ヴォクシー専用【モデリスタ 乗降口ハンドレール】運転席側・助手席側に取り付ければさらに安心感がアップ
- 80系ノア・ヴォクシー・エスクァイア専用【サポトヨプラス+ ステップ170mm】は購入すべし
- 80ヴォクシーにフィット!ミニバン専用タイヤ 【トーヨータイヤ トランパスMp-Z】 を履いてタクシー運行に安心と快適を
80ヴォクシー専用【モデリスタ ステッパルS】スライドドア連動型補助ステップでタクシー乗降がラクに
モデリスタとはトヨタグループの子会社の一つで、トヨタ車両向けにカスタマイズパーツを企画・リリース、福祉車両(トヨタではウェルキャブと呼称)の総合展示「トヨタハートフルプラザ」の運営も担っております。
ということは、高齢者/障がい者の外出ニーズを拾って製品化させるノウハウに長けているとみることが出来ます。
一言でいえば、購入して良かった この一言に尽きます。
スライドドアを開けて2秒後ぐらいにドア開閉と連動して補助ステップが滑らかに飛び出てきます。
この連動性により、せかせかしたお客様?(笑)もお待たせすることなくスピーディーな乗降の環境を提供できていますし、手すりの下に付属で取り付けられる補助ライトが夜間のタクシー乗降を助けてくれます。
動画だともっと伝わるかと。
※BGMが出ます、ご注意ください
介護タクシードライバーがステッパルSにつっこんでみた
耐荷重が100キロなので乗降(特に降車)の時にステップ全面にかかる衝撃を考えると、製品寿命的に大丈夫なのかな?と考えてしまいました。
このような乗降ステップを活用する方は、「壊れるなんてありえない」という前提でガンガン体重をかけたりするものです。
個人的には、150キロ耐荷重を実現してもらえると超安心感が得られたのですが。。。
とはいえ、ステッパルS取り付け後2年経過しても快適に動作しています。
よくよく考えると、そのような重量級のお客様は介護タクシーを利用しないですね(笑)
あと、ステップ高さが170mmという低床具合は確かに高齢者にとって乗降しやすい高さなのですが、
凹凸ある市街地の路面状況を踏まえると、ステップ部材へこすったり衝撃を与えてしまったりしてドライバーの心情的に快くないんですね(苦笑)
なので、170mmではなく、ボディ下面ぎりぎりの190mmを実現できれば更によかっただろうなと思うんです。
まぁ、小うるさいツッコミと言えばそれまでなんですが、
どのような路面状況にも対応して乗客を送り届けなければならないタクシードライバーの要望としてお見知りおきいただければと。
80ヴォクシー・エスクァイア・ノアで介護タクシーを開業される方は、助手席側からのお客様乗降を想定してこのモデリスタ・ステッパルSのカスタマイズをおススメしますよ。
値段は21万とけっしてお安くありませんが(笑)、その投資に見合うお客様外出サポートの心強い味方となってくれます。
というか、外出バリアに悩むハンディキャップの方が「乗りづらいな…キツイな…」と思わせてしまう福祉車両ってなんか説得力無いですよね(笑)
儲けたお金・準備していたお金で設備投資しつづけることが、お客様に選ばれ続ける要因だといまでも確信しています。
※2020年10月現在、楽天ショップのみ販売されています
80ヴォクシー専用【モデリスタ 乗降口ハンドレール】運転席側・助手席側に取り付ければさらに安心感がアップ
もう一度、外側からの視点に戻ります。
この手すりの本領発揮ドコロは、車内から車外へ降車する時に大きな安心感を与えてくれるポイントです。
20~30代のバリバリ若者ならピョンと降りれる何てことない高さですが、
ひざ・股関節の関節可動域に制限がかかってくる高齢者・障がい者(リウマチ/片麻痺)なら、「滑り落ちてしまわないか…」という警戒感/恐怖心があるわけなんですね。
車椅子乗降スロープに比べてこの手すりが使われる頻度はそれほどありませんが、備えあれば憂いなし を体現してくれるあんしんパーツです。
80系ノア・ヴォクシー・エスクァイア専用【サポトヨプラス+ ステップ170mm】は購入すべし
先ほどレビューしたモデリスタ・ステッパルSと同等のステップ面高さ170mmですが、私がこのステップを購入した決め手は、
- 高齢者/障がい者からも安心感を覚えるステップ面積の幅広感
- コンパクトに折り畳まれるニクイ設計
- 斜面・凸凹地面でもグラつかないどっしり安心感
この3点です。
以前はホームセンターで販売されている すのこ型のステップ(¥1,000)を格安で購入して使っていたのですが、お客様の様子を観察すると乗りにくそうに足元がおぼつかなかったり踏み外して転倒しそうになる状況がありました。
↓ ↓ ↓
介護タクシー乗務員がツッコみたい サポトヨプラス+ステップ170mmへの提言
ステップ本体がコンパクトに折り畳まれるのはグッドなのですが、その状態のまま車内に収納したいと思った時に固定する適当な場所が見当たらないんですね。
言い換えるなら、モデリスタ・ステッパルSのようにサッと飛び出てきてサッと格納される 機動性と格納性がタクシードライバーとして欲しいところなんです。
スピーディーで安全乗降はタクシー運行の肝であり価値ですからね。
という事で、100円ショップのパーツを加工して収納したのがこちら。
付き添い席ヘッドレストのパイプに引っかけるカーシートフックを加工して(同じ太さのパイプを別購入して差し替えた)引っかけるように工夫しました。
引っかけるだけではステップ足元がだらんとして3列目シートに乗車する人へ目障りになっちゃうので、布団専用洗濯ばさみを缶スプレーで塗装してシート布地スキマを挟み込むように固定、違和感なく仕上げました(笑)
※よーく見るとステップ左下だけ洗濯ばさみが見えます。
このひと手間を施せば、高齢者/障がい者の外出意欲をグッと掻き立てるサポトヨプラス+のステップです。
こちらも買ってよかったと思えるお客様安心パーツですよ。
トヨタ サポトヨプラス+公式サイトはこちら
※リンク先公式サイトの「お悩み別サポート用品」→「お悩み2(乗り降りがつらい)」をクリックすれば商品です。
80ヴォクシーにフィット!ミニバン専用タイヤ 【トーヨータイヤ トランパスMp-Z】 を履いてタクシー運行に安心と快適を
私がミニバン専用タイヤをチョイスする理由は以下の通り。
◆低燃費タイヤ基準をクリアする為にアップデートを惜しまないメーカーの苦労が感じられるから
◆5000キロごとのタイヤローテーション行えば、5万キロ以上は履きつぶせるロングライフ性
◆専用タイヤは外観とトレッドパターンがカッコいい(笑)
この画像で言えば、右端がタイヤ外側になり、その部分を重点的にタイヤ補強が施されています。
その配慮があるからこそ、高速走行時での安定性を保ってドライバー・乗客の快適ドライブを提供してくれるわけなんですね。
実際履いてみると、その安定性は約束されていており、路面の濡れた雨天時でもしっかりとしたグリップ力を確認できました。
このアーティスティックなタイヤパターンも、低燃費を実現する為の転がり抵抗低減と雨天時のブレーキングで力を発揮するグリップ力に大きな力を与えてくれているんですなぁ。
ちょっとだけ物申したい トーヨータイヤ トランパスMp-Zへのツッコミ
高速走行時でのタイヤノイズが気になりました。
「コォー」っとこもるようなノイズ音が80~100キロ走行時、車内に聞こえてきます。
私が神経質だから?
何か粗探ししようとしている邪推な心だから?
かもしれません。
ロングライフ性については、このブログ執筆時点で新品購入から3000キロしか走っていない為、うかつな事は言えないのですが、トーヨー・トランパスMp-F(旧タイプ)で80,000キロ走破した経験を持っています。そのロングライフ性には驚いたものです。
今回フィッティングさせたトランパスMp-Zもタイヤローテーションさえきっちり行えば、それなりのロングライフを実現してくれるはずです。
「タイヤは山さえあればいい」という人や「専用タイヤじゃなくていいから安いやつで」という同業者もちらほら見かけますが、専用タイヤの履き心地は一度味わったら止められませんよ(笑)
※注意点!!
タイヤ購入の際は、サイズをしっかり確認してください。表記されている「205/60R16 92H」は、80ヴォクシーZS純正ホイール16インチにジャストフィットするタイヤです。
タイヤ外側に必ず「〇〇〇/〇〇R 〇〇」という表記がありますので、〇〇に当てはまる数字をしっかりメモってから同じ数字のタイヤを注文してくださいね。
煽り運転・当て逃げに効果を発揮!【KENWOOD DRV-MR740 スタンドアローン型前後撮影対応2カメラドライブレコーダー】
近年、あおり運転に巻き込まれての痛ましい死亡事故や暴行事件が多発しており、ドライブレコーダーの映像記録が事件解決のスピードを早め、客観的証拠を担保する重要な位置づけとなっています。

ドラレコってやっぱりつけたほうがいいのかな。。 まぁ、でも今のところ大丈夫そうだし、もう少し考えてからでいいや。。
と、取り付けを躊躇していたのですが、そんな矢先に追突事故を喰らいまして(苦笑)

修理工場さんの暖かな配慮でタクシー車両も完全復帰する運びと相成り、すぐさま、カーパーツショップに行って取り付けてもらいました。
このKENWOOD DRV-MR740 スタンドアローン型前後撮影対応2カメラドライブレコーダーに決めた決定打は以下の理由からです。
◆200万画素以上のフルハイビジョンのクリア画質で事故状況の把握・確認がしやすい
◆駐車場で当て逃げがあっても衝突振動を感知して自動的に映像を記録できる
◆追突時・当て逃げ時の衝突振動を感知して自動録画
◆GPS機能搭載で「いつ・どこで」の事故日時が詳細に記録できる
実際、カーショップスタッフのお話を伺うと、KENWOOD2カメラドライブレコーダーがヒット商品だそうですね。
KENWOOD 2カメラドライブレコーダーにツッコんでみた
前方・側方クリアな360度タイプを開発頂いて、バックドアカメラと組み合わせて、完全無敵な全方位撮影ドライブレコーダーを作って頂けないでしょうか?という無茶ぶり。。
不可能ではない気がするんですが(苦笑)
話を戻しまして、
360度タイプか2カメラタイプか悩みましたが、私は、前方・後方の記録が大事だと判断したので2カメラタイプをチョイスしました。
初めて購入したCDコンポがKENWOODだった思い出も少しは関わっているかな(笑)

バツグンの防錆力を発揮する【ノックスドール700】
私の愛車JA11ジムニーにもふるまったこちらの防錆スプレーは、とにかく防錆剤の浸透力に驚きます。
最後にツッコむ?ノックスドール700への提言とは
スイマセン、無しです(笑)
それほどに、この防錆剤の浸透力にびっくりしますし、一度吹き付けることでその防錆剤の持続期間は7年持つと言われています。
しいて言えば、もうちょっと安くならないかな?という(苦笑
1本¥2,000は刺激的なプライスですからね。まぁ、その価値は十分にあるんですが。

80ヴォクシー【 ピアノブラックパワーウィンドウパネルセット】(運転席/助手席)で上質な大人を演出
まずはごらんなすってください。。。

助手席側・パワーウィンドウスイッチ純正パネル

こちらは運転席側。ドアグリップに手垢が染みついて安っぽさが際立つ…
なんかですね、
ドアを開閉するごとに視界に飛び込んでくるパワーウィンドウスイッチパネルの質素なPRがモヤモヤしてきたんですね(笑)
ググって調べてみると、80系ヴォクシーにジャストフィットするスイッチパネルがあるじゃないですか。
さっそく購入してさっそく取り付けました。

どうですか、カッコいい!!(スピード感あふれる自画自賛)

運転席側は特にテンションアガります!!(笑)
他にもカーボン柄やメッキタイプなどカスタムパーツは豊富な80ヴォクシーですが、
大人の上質感で勝負するなら断然ピアノブラックだと思います!(誰と勝負するんだろう…)
80ヴォクシー ピアノブラック/パワーウィンドウスイッチパネルのDIY取り付け方
用意するもの:
- パネルリムーバー
- 爪楊枝
- +ねじを緩める締めるDIYスキル
以上です。
爪楊枝はどの家庭にも必ずあるとして、
パネルリムーバーは絶対買っておいた方がいいです。

マイナスドライバーの金属先端でそのままこじるとドア内装に傷をつけますし、
傷対策で先端にビニールテープやマスキングテープを巻きつけたとしても、そのぶんだけ分厚くなって隙間にねじ込むことができません。
内装を傷つけずに剥がすためだけに作られた専用設計のリムーバーは、「こじる・ねじる・ひっぺがす・つっこむ」の作業をやりやすくしてくれますよ。

専用品は適度な〝しなり〟と強度を兼ね備えています。

ビス3カ所(黄色〇)をゆるめるとパワーウィンドウスイッチが取り外せます。
赤色で囲っている部分は電動サイドミラーの折畳みと角度調整をおこなうスイッチ部分の真裏ですが、
釣り針のかえしのようなツメがはめ込まれていて簡単に取り外すことができなくなっています。
どうやるかというと……
外側ケースとスイッチコネクタ隙間に爪楊枝を5カ所以上ねじ込んで強制的にスキマを広げてやります。
あとは表側から指の腹で押し込めばコネクタが外れるはずです。
DIY好きな方や自信のある方はぜひトライしてみてください。

80ヴォクシー専用バックドア照明 【モデリスタ ラゲージLED/脱着式】
介護タクシー運行ではお客様リクエストにより夜間帯の送迎ご利用もあるわけでして、ビル照明や街灯などがない真っ暗闇の場所で車いすユーザーを乗降しなければならない状況が必ずでてきます。
理由はわかりませんが、80系のノア・ヴォクシー・エスクァイアにはバックドア内側に照明が標準装備されていないんですね(なんでやねんおかしいでしょ)
真っ暗闇や照明が乏しい場所に置いての車いす乗降介助は、「見えない・見えにくい」という現象がタクシー乗務員・乗客へ不安や緊張を与えてしまいます。
バックドアを開けて左側の最後列・折り畳み式補助シートの下(車いす固定の操作ボタンあたり)に小さな照明は付いているのですが、真っ暗闇の夜間帯では、その照明を見つけて手元スイッチをいれる…というアクションすら面倒だったりします。
暗くてその照明の場所が見えない(見えにくい)んですから(笑)
ということで、お客様への安心感と安全な乗降介助を提供する為にモデリスタ/ラゲージLED【脱着式】を購入しました。

カンタンに取り外しできるのがいいですね。

DIYスキルに自信があるならぜひ挑戦を。取付説明書も付属しています
生来の「まずは自分でやってみる」精神が湧きたちまして、取り付けも自分で行いました。
手順としては、
◆バックドアの内張をべりっとはがしてワイパーモーターに繋がる配線をいったん抜いて、ラゲージLED配線を割り込ませる
◆内張を戻すときに配線を挟み込まないよう、付属のスポンジシール・タイラップを使って固定していく
◆ラゲージLEDはめ込み用の内張の穴あけ作業を行う
◆内張をもどして照明点灯の確認
となりますね。

型紙を正確にあててフチ回りに沿ってカッターで切り込みをいれていきます。
このカッター切り込み作業でものすごく時間を取られました。その理由は、事務作業で使うような小さなカッターで作業したから。
段ボールをバシバシ切り刻めるくらいの大きなカッターでやると作業効率アップしますよ。


ニッパーやドリルの穴あけ作業も追加してスピーディーにはめ込み穴を整形していきます。

できましたー。作業時間は3時間半
大型カッターさえあれば、作業時間30分は短縮出来ましたね、ええ、負け惜しみじゃありませんよ(笑)
やっぱり、DIY作業は楽しいですね。
プロに任せるという手段も勿論アリですが、手間をかけて汗流して頭ひねって作業フィニッシュしたときの充実感といったら、かけがえのないものです。
おっと、肝心な照明の明るさ具合をお知らせしておかねばなりませんね。
このようになりました。


おお、かなり明るくなりました。
これだけ明るくなれば、車いす固定ベルトを車いすフレームに引っかける作業も安心して行えますし、車いすユーザーへも真っ暗闇の不安を解消できます。
DIY作業に自信のある方は、ぜひ購入してみてください。

まとめ
どちらの製品も実際に取付けてみて満足したものばかり。
80ヴォクシーで介護タクシーを開業される予定の方も経営中の方も是非参考にしてみてください。
備えあれば憂いなしですよ!!
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