なぜリスク(借金)を冒してまで介護タクシー独立開業の道を選ぶ人が多いのかを18年現役乗務員が応えてみた

開業への心がまえ

ヤほー知恵袋で介護タクシー開業に関する悩み投稿はそこそこ見受けられるんですが、それに答えている顔の見えない回答者が果たして介護タクシー事業を運営していた当事者なのか?はけっこう重要だと思っていて。

なぜかというと、起業した経験はないのにネットの知識を拾い集めてそれっぽく論ずる人や、マーケティングの基礎を学ばず行動せず改善せずの人が回答する内容には浅はかさが見え隠れするからです。

ということで、18年以上介護タクシー業界でお仕事させて頂きつつ開業支援も行っている弊社が、介護タクシー独立開業で気になっている3つの疑問にお答えしてみましょう。

なぜ、儲からないと言われる介護タクシー/福祉タクシーで開業したいのか

それは、がっぽり儲けるよりことよりも、めちゃくちゃ人に感謝されて・誰にも邪魔されず・自分のペースで事業を運営できる精神的自由を手に入れたい人に最適のビジネスに惹かれるからです。

業種業態を問わず独立起業した人のきっかけは、職場の人間関係・明るい未来が見えてこない会社の体制・収入の限界を感じて…などです。介護タクシーは労働集約型のビジネスの為、身体とクルマが動いていない限り収入はありませんし、予約の入らない日もあります。

ですが、難病や障害や体の不調を抱えて外出できない(しづらい)人たちに、幸せ外出の観光ドライブや健康維持の送迎や大切な人に逢うためのサポートができる唯一の交通機関って、介護タクシーしかないんです。これほど自由度が高くて社会貢献性に優れた外出サポーターってこの世に存在しないんですよ。

一人で・または夫婦で食べていく分には困らない収入は十分可能です。ただし、情報発信と営業活動を絶やさないことは大前提ですし、同業他社のいない過疎地域だと集客に苦労するので別の収入源は必須になるでしょう。

借金して食えないリスクを背負うより法人タクシーの乗務員が稼げて安パイ?

こういう疑問が出てくる時点で起業をするべきではありません。起業する以上、収入が途絶えてしまうかもしれないリスクを背負うけれども、でも、人間関係のストレスと会社のしがらみから解放されるメリットは確実に受けられるんですから。

まれに「月収50万稼げた!」とか「お客さんがひっきりなしで仕事が絶えない、一般タクシー乗務員で勤めるほうが独立開業するよりも安定すると思うよ」という意見も見聞きします。それはそうだなと思う一方、会社のルールに従って生きていく状況は変わらないわけで、自分自身の決断と行動で人生を変えていきたい という覚悟がなければ法人タクシー乗務員がおすすめです。

まぁ、ライドシェア問題や経営者の高齢化もあるなかで、これから先も法人タクシーが安定安心という保障もないと思うんですが。。

最初から独立開業するより介護タクシー or デイサービス or 介護施設勤務で経験積んでからの方がよくない?

はい、それもそうですね。タクシー運行・車いす乗降介助が未経験だから怖くて開業に踏み切れない…という人も少なからずいます。そういう不安を自信に変える同乗研修ほかの実践型カリキュラムを整えたタクシェル沖縄もあるんですが、まずは収入を得つつ介護タクシー現場に近い業種で雇われて技術と感覚を養ってからの起業も、ありでしょう。

とはいえその前提を受け入れてくれる事業者を探すのが、まぁ大変でしょうね。ご存じの通り介護業界はどこも人出不足ですから、あなたの起業への自信を養うために弊社を活用してください…なんて会社はないと思います。簡単に辞められちゃあ困る ってのが経営者の本音ですよ。

これだけ変化のはげしい時代に心と技術の準備万端を整えてから開業するというのは、遅きに失するかもしれません。時間が経つほどに独立開業のモチベーションが冷めることもあるでしょう。まぁそれはそれでいいかなと思います。

結局のところ、リスク(借金・食えないかも)を引き受けなければ、雇われ人生からは脱出できない

ストレスに悩まされているから…ブラック企業につぶされそうだから、精神的自由を得られて障害者高齢者にめちゃくちゃ感謝される介護タクシーを開業したい、独立起業したい…!! やりたいと思った時に後悔のないように挑戦したらいいんじゃない?と思います。

介護タクシーは食材や機材の在庫を抱えて売れ残りや廃棄に悩まされるビジネスモデルではないですし、自宅を営業所にできるので固定費をおさえつつ節税効果ももたらしてくれます。都道府県によりますが開業時から人を雇う必要もありません。法人設立は後から考えればOK。食える食えないは個人の頑張り次第ですし、それはどのビジネスでも同じです。

起業して失敗するかもしれません。でもその失敗はその後の人生が真っ暗闇になるほどの大借金ではないでしょう。1000万近くの借金を開業時から背負ったみたいな投稿をどこかで見かけましたが、それはあまりも杜撰な事業計画だったか誰かにそそのかれたのでしょうね。

ほら、幸せな人生だったかを振り返るときに「あーしとけばよかった、あれをあの時に悩み過ぎず決断すればよかった」の後悔があるらしいですよね。私はその一つが「起業/開業」だと思っています。雇われの人生をこのまま歩み続けるよりは、雇われてきた人生だったけど1度くらいは起業してみたい と思った方は毎月開催のセミナーか8月25日のドライブイベントにご参加ください。何かが見えてくるかもしれません。

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